意味の皮質ネットワーク:N400 を (脱) 構築する。

Poeppel 先生、このごろ おさかんです。Hickok と 提唱した 言語の 腹側・背側モデルも あちこちで つかわれて 評判よいようですし。

A cortical network for semantics: (de)constructing the N400
Lau EF, Phillips C, Poeppel D.
Nat Rev Neurosci. 2008 Dec;9(12):920-933.

■N400 とは
N400 というのは 文脈からの 意味の 逸脱に 反応する 言語特異的な 成分として Kutas と Hillyard が 1980 年に 発見した 事象関連電位 (ERP) の 成分なのですが 、その 解釈は 諸説 いりみだれている わけです。
おもに ふたつの 解釈が あって、ひとつは 文脈への 統合 のコストに かかわるると する かんがえかた。もう ひとつは 語彙 そのものに 反応する という かんがえかた。【追記】で、たんに 波形を みているだけでは これらの 解釈の 区別は できない わけです。
■意味処理への解剖学的アプローチ
そこで この ふたつの 解釈を 検討するには ERP 成分 のソース (みなもと) の 解剖学的位置を はっきりと しる 必要が ある と 著者らは かんがえているようです。ぼくも 賛成。ERP 成分の ソースとしては 左半球の 側頭葉後部と 側頭葉前部、そして下前頭葉が あげられます。けっこう ちらばるんですよね。
まあ、ここからは かれらの 言語の 解剖学的モデル に のせれば よいわけで。つまり ふたつの 解釈は それぞれ ことなる ソースに 対応づけられる わけです。側頭葉後部は 語彙に、側頭葉前部から 前頭葉の 活動は 文脈への 統合へ。
う〜ん、妥当と いえば 妥当ですが そんなに 興奮する ほどの ものでは ないですねー。
ま、すくなくとも ERP で N400 が でただけで 言語の 詳細な メカニズムを 議論するのは ちょっと むりかな、っていうのは いつも おもいますよ。しっかり よんだら また なにか かこうかな。
こっちの ブログは ひとのめが ないけん、基本、方言、ちがった、放言たい。